枚方市立枚方中学校​​

 

 

福岡県の水族館「マリンワールド海の中道」と連携して、枚方市立枚方中学校(大阪)の皆さまに提供したオンライン出前授業です。

授業でも習った食物連鎖をテーマに、人間もその食物連鎖の一部であるということ、そして近年世界的な社会課題である「マイクロプラスチック」の問題は、小魚が誤飲したマイクロプラスチックが食物連鎖を通して私たちの食卓にのぼる可能性もあるという意味で大変身に迫る問題であるということを学びました。

同校はICT推進校と呼ばれるITを活用した授業を実施している先進的な中学校であるため、こうした技術を活かしたユニークな授業内容を実現しました。

通常ではワークシートを使用して実施する謎解きパートですが、枚方中学校では班に一台タブレットを用意し、教員用のアカウントで各班の解答状況などを一覧できる状態を実現しました。これによってテレビのクイズ番組のような演出が可能となり、教室内は大いに盛り上がりました。

 

また、謎を解くごとにパズルのピースが一枚手に入り、食物連鎖図のパズルを作っていくというアナログなアイテムも活用し、宝探しのような楽しさと、実際に手を使ってパズルをくみ上げることによる記憶の定着などを達成しました。

デジタルとアナログをうまく融合させながら楽しくワークする生徒たちの姿が大変印象的です。

また、水族館の飼育担当者様の講話パートでは、パワーポイントで海洋問題についての解説をしつつ、時折カメラを切り替えて、ダイバーによる給餌風景や大水槽の様子を中継し、遠く離れた場所にいる生徒たちが水族館の様子を知ることができるように工夫されていました。

ほとんどの生徒がこの水族館を訪れたことがない中で、「実際に行ってみたい」という声も多く聞かれました。

 

<関係者の声>

マリンワールド海の中道 飼育担当者さま

遠くに位置する学校と水族館をつなぐことができたのは、海なぞ実行委員会と海と日本プロジェクトのおかげであり、大変感謝しています。話をしたスタッフは地元が枚方中学校に近かったこともあり「普段から海から遠い場所で暮らしていたら、海や海で暮らす生き物に対して関心を持つことはなかったかもしれない」と考え、謎解きと出前授業を通して児童の皆さんに気づきを与えたいという思いをもって授業に臨みました。今回がきっかけとなって、生徒は海の生き物に親しみが湧き、その生き物がごみで苦しんでいる現状を知ることや人間も生態系ピラミッドを構成する一員であることを学習できたと思います。本授業を通し、生徒たちが、生き物、人や環境のために、まずは何をしたらよいのか考え、実行するきっかけになったのではと感じています。​​

枚方中学校 教員の皆さま

  • 学校にいながらも、実際の水族館の様子を交えてご講話くださり、これからの時代の新しい授業様式だと感じました。
  • 謎解きの授業では、双方向のやりとりをすることができ、生徒たちが意欲的に授業に参加していた。
  • 普段の授業での学習とSDGsの観点とのつながりがわかりやすい構成となっていた。
  • 子どもたちの学習の世界を広げる取り組みであった。
  • 当日をむかえるまで、生徒たちが非常に楽しみにしていた。普段の授業では体験できない企画だった。

 

枚方中学校 生徒の皆さま

  • 班で謎解きをやった時、みんなのわかったことを少しづつ考えていけば問題が解けて、一人で問題を解くより楽しいし、達成感があるな、と思いました。​​
  • 私たちの小さな努力が大きくなりこの地球の海が少しずつだが綺麗になっていくので、「おれは関係ない」とかではなく、この地球に住んでいるから環境問題の改善に手助けする義務があると思っています。今回の体験のようなものを全国でやって、次世代を担う私たちにいま地球で起こっている事を分かってもらいたいです。みんなで協力して海を綺麗にしたいと思いました。​​
  • 枚方には淀川などの川があり、川は海につながっているので、私達は私達の身近なものを守り、清掃していけば、少しでも海に出るマイクロプラスチックを減らせればと思います。​​

 

<開催概要>

  • 日程:
    • 謎解きパート2021年10月21日(木)14:25~15:25
    • 講話パート  2021年10月28日(木)14:25~15:25
  • 開催場所:zoomを使用したオンライン開催
  • 参加人数:1学年 全5クラス(196名)
  • 協力団体:マリンワールド海の中道